『クリエイティヴ・マインドの心理学』を読み終えました!

ビニールのブックカバーをつけてしまっていたので、写真がテカテカしてしまってますが、普通の本のカバーをした、358pというかなりしっかりした本です。

クリエイティヴなことをしている人なら、「わかる!」となるような内容が、なぜ起こるのか?周りの人たち(クリエイティヴなことをされていない方々)はなぜそれを理解できないのか?ということが書かれています。
まさに私が知りたいと思って、この本を手に取った理由です。

なので、創作の楽しみ、苦しみ、それらを言葉にしてもらえた、そのような本なので、クリエイティヴな方、そうでない方、どちらの方が読んでもとても身になる本だと思います。


ただし、だいぶ結構骨太な本(ページもですが内容も)なので読まれるのでしたら、間を置かず、毎日少しずつでも読むほうがいいです。
私は一度、別の本を読んで間を空けてしまい、最初から読み直したクチです(笑)


この本を読んで、私が学んだ部分をほんの少し紹介させていただきます!


1.制作の責任を自分一人で負う必要はない

かつて、何かを作り、賞賛される人には『ジーニアス』という精霊が付いていて、その精霊さんのおかげ、だから自分の力だけではないんだよ、という考えが一般的だったそうです。
しかし、今その『ジーニアス』という言葉は『天才』として、人の特徴を表す言葉に変化してしまっています。
いつの間にか精霊は姿を消し、富も名声も、その人自身の力によって得られたもの、という考えが一般的になってしまいました。

これがクリエイティヴ活動をする方々を苦しめることになった、ということにもつながるそうです。

つまり、かつては、ちょっとうまくいかないことがあっても、『ジーニアスが今遊びに行ってしまっていないからうまくいかなくてね』ということが通じていたのに、すべての責任は自分に降りかかるようになってしまったため、制作が苦しいものに変わってしまったのです。

こういうスピリチュアルなお話に、納得いかない方もいると思いますが、クリエイティヴな方に『ネタが降ってきた』とかいうのが平気で通じたりしますよね(笑)
ひょっとしたら現代にも、ジーニアスはいて、側で見守ってくれて、その精霊さんのおかげって思えるのなら、少しは生みの苦しみ、が減るのではないかと思いました。


2.気持ちが不安定になっていい

これはちょっと驚かれるかもしれませんね。
むしろ安定している、ということの方があまり良くない、というのがクリエイティヴな世界なのです。これがクリエイティヴな方でない人には「???」となるところだと思いますが、安定しているところからは何も生まれないのです。

あーでもないこーでもないとやって、うまくいったり、うまくいかなかったり、それを繰り返すことで作品は作られていくものなのです。

そして『安定』と聞くと、良いイメージがあるかもしれないですが、悪い安定もあるのです。つまり悪いことをすることで安定する…おクスリとかそういうことです。

芸能界などでそういう話が多いのは、それを使うとクリエイティヴなパワーを得た『気になる』からです。実際は、それを使うことで今までの状態より悪化するため、百害あって一利なしな代物なのですが、その一瞬の輝きが永遠のもののように見えてしまい、手を出してしまう。
1で言ったように、全ての責任を自分で負ってしまい、苦しくて周りがよく見えなくなってしまうから、正常な判断ができなくなってしまうから、手を出してしまうのです。

絶対にいけないことなのですが、クスリの力を借りたい、そうすればこの作品はより良くなる、みたいな考えを持たずにいられるのは、それだけの苦しみを味わわずに済んでいる生活を送っているから、ということでもあるのかもしれません。

気持ちが不安定になっちゃダメだ、と考えてはいけない。
安定させるためにおクスリなど、悪いことで安定しようとしてもいけない。
不安定でもいいのです。
不安定だから、その気持ちを安定させようと足掻くことでクリエイティヴが刺激され、作品が生まれるのです。
そのあがきが苦しいから、制作をやめてしまう人、悪いことに手を出してしまう人がいる、というのが現実なので、簡単な話ではないのですが。


3.同じ場所に居続けなくていい

これはコミュニティ的な話です。
上記のように、クリエイティヴなことをしている方はなかなか受け入れてもらえなかったり、クリエイティヴな力を発揮できない場所に居たり、ということが往往にしてあります。

理解しようとしない人の側に居続ける理由はないのです。

AIが進み、人にクリエイティヴなことが求められる昨今、その力を発揮できない環境に身を置き続けると、クリエイティヴなことができなくなってしまうそうです。本書には、インタビューの一部として、自分の思い通りに動かないクリエイティヴな人たちに圧力をかける上司のもとで、制作ができなくなってしまった人の話もありました。

また、理解を示してくれた人たちに親しみが湧いても、成長したらその人達と別れることも考えなければなりません。

同じ場所にいるということは『安定』でもあります。そうすると2のお話と少しかぶりますが、制作ができなくなってしまうのです。
成長したら、その場所での制作は、おそらく自分の力量と合わなくなってくるかもしれません。より高みを目指さないと安定し続けてしまいます。マンネリ、と言われるのはこれなのかもしれませんね。

つまり、自分に合わない、自分にあっていて居心地が良くなった、そういうところには居続けない方が良いのです。


もちろんこれはクリエイティヴなことに関してのお話なので、居心地のいい家や家族関係をぶち壊せ、ということではありません。クリエイティヴと関係ない、クリエイティヴをするために必要な回復ポイントとして、安定した場所、は必ず必要です。

むしろそれがないと壊れてしまいます。
クリエイティヴなことをしていると、気がついたら一日中している、ということがあったりしますが、強制的に作業をやめさせてご飯を食べさせたり寝かせたり、ということをしてくれる信頼の置ける人、がいることは大事なのです。

ミケランジェロにたくさんの弟子がいたり、ゴッホには世話をしてくれる弟がいたり、活躍した人のそばには、クリエイティヴを理解し、寄り添ってくれる人がいました。

本の最初や巻末に、感謝を述べている人が多いのも、クリエイティヴに打ち込めるようにしてくれる大事な人たちがいるからでしょう。ある意味、そういう方々も『ジーニアス』なのかもしれませんね。


長くなってしまいましたが、他にも簡単にいいますが、
・創作とはどういう過程で起きているのか
・スランプに巻き込まれる理由
・それを回避するには
・創作をするには
と言ったようなことが書かれています。
大変面白い本でした!
また多くのクリエイティヴな方のインタビューが載っていたりして、「あのアーティストの言ってることわかるぞ!」みたいのがあったりして、ちょっと大物アーティストを身近に感じれます(笑)

とても骨太で厚い本なので、オススメの本ですが、オススメしにくい本でもありますね(笑)
興味が湧いた方はぜひ!